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・関西文化の日 開催期間:
・無料となる展示内容:
近江商人のふるさとまるごとミュージアム
江戸時代、湖東地域には、てんびん棒を肩にかけて全国各地を旅し、商売をした近江商人がたくさんいました。常設展示室では、映像やジオラマを通して、地域の歴史、近江商人の暮らしや文化、商法や家訓、教育など、さまざまな角度から近江商人を紹介しています。
また、近江商人博物館の近くには、近江商人が生活していた屋敷や歴史的な美しい町並みがのこされています。博物館とともに「近江商人のふるさと五個荘」を散策して、近江商人をいっぱい感じてみてください。
2階の中路融人記念館では、湖国の原風景に心惹かれ、60年以上にわたってその風景を描き続けた日本画家・中路融人氏(文化功労者・日本芸術院会員・東近江市名誉市民)の作品を展示しています。雪に輝く伊吹山や榛の木が立ち並ぶ田園風景、葦がゆれる湖畔など、一期一会の自然の表情を豊かに表現しています。中路画伯が魅せられた湖国の原風景をお楽しみください。
「自然と一体化して写生をしていた」と言われる日本画家の中路融人は、1回の取材で何時間にもわたり風景を観察・写生していました。霧など空気中にただよっている水の質感の表現は高い評価を得ています。
時には微細な氷の結晶や水滴の影響で起こる光環(コロナ)や暈(ハロ)といった光学現象まで捉えており、気象学の点からも非常に興味深い作品があります。
中路の作品に描かれた気象現象は、科学の視点から見ると説明が難しい構図の作品もありますが、それは時間軸が凝縮されていたり、高低差の異なる地点から見た風景が一体化しているためです。
それらの作品は、中路がありのままをうつす写実性を大切にしながらも、風景から受けた印象を下敷きにし、時にはそこにあるものを描かず、時にはそこにないものを描き足すという選択がなされています。その根底には、自然に対面した時に自信が感じた感覚を、他者と共有したいという思いがありました。
写生による対話によって自然と心情をかよわせ、自身の心象を絵にしてきた中路。そんな中路の感性と技術とによって表現された「心象風景」をお楽しみください。
博物館には時折、地域の人びとからさまざまなものをご寄贈いただきます。地域の歴史や文化、環境や暮らしなどを解き明かし、後世に伝える価値のある資料、あるいは郷土学習に活用できる資料を博物館資料として迎え入れ、展示や講座などの活動を通して広く紹介しています。
本展では、近年博物館資料となり、出番を待つニューフェイスを紹介します。一堂に会すると、古絵図、古文書、掛軸、扁額、考古資料と多様なジャンルですが、いずれも磨けば輝きを放つ地域のお宝です。まだこれから調査研究が必要ですが、地域の魅力を語る立役者となりうる資料。これからの活躍をご期待ください。
てんびんの里文化学習センター(3階が近江商人博物館、2階が中路融人記念館)
近江商人博物館
中路融人記念館
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