京都の日本酒物語 橋・日本三景

京都の日本酒物語 橋・日本三景

2020.12.10

京都の日本酒物語_橋・日本三景

 日本を代表する景色として「日本三景」がある。広島の宮島、宮城の松島、そして京都北部の天橋立。いずれも日本らしい海との景色であるが、それぞれ趣きが異なる。天橋立は、橋とは付いているものの、海と湾を隔てる砂嘴のつながりであり、橋という意味が「つなぎ・渡し」という意味合いから付けられた名であることが分かる。

日本三景はもともと1643年江戸初期の儒学者・林春斎が『日本国事跡考』で三処奇観と書き表したことが端緒といわれている。日本の美として「雪月花」を当てることが多いが、天橋立は「雪」、松島は月、宮島は紅葉の「花」と三大景色としたようである。1952年、日本三景は国の特別名勝として指定されてから毎年多くの観光客を得てきた。天橋立も年間300万人が訪れるという。
 この「橋」を愛でる心象も日本人独特なものがあるかもしれない。天橋立はもちろん橋ではないが、砂州と松並木が橋梁のイメージを作り上げて、「渡す」という機能がそれを「橋」のように名付けたのであろう。
 この砂嘴は川から流出した砂と海からの砂とのぶつかり合ってできたものだから、両岸の小高い山から望むと一層「美」的に見える。内海のようになった阿蘇海には舟屋があって、外海へ出るためには少し途切れた箇所を通らなければならない。そこには橋があるので、それを廻旋橋として通過できるようにした。そこにはまさしく橋があって、多い日には50回も動かす。

【ブリジング酒蔵】ハクレイ酒造

 天橋立から南東を望めば、大江山連峰由良ヶ岳がある。大江山といえば、日本人なら伝説の世界が広がる。鬼退治の伝説で、『古事記』にもあり、特に有名なのは浮世絵で有名な酒呑童子。酒にまつわる話が残っているわけである。 
 一方、さらに東に位置する舞鶴には海上自衛隊の基地があり、ゲームファンの聖地にもなっている。その舞鶴との間にハクレイ酒造がある。
いわば二つの観光地を繋ぐ立地であり、京都丹後鉄道の駅からも徒歩で訪問できるため、鉄道ファンには有名な由良川橋梁を見学後、多くの方が蔵を訪ねる。
 由良ヶ岳の中腹から引き出す仕込み水は、いわゆる超軟水で、軟水といえば甘口が多い印象だが、ミネラル分が少ないからかすっきりとした口当りで、しかも辛口もできるという不思議な水だ。

京都北部への旅に一つのアクセントを加えそうだ。

ハクレイ酒造株式会社(HAKUREI BREWING Co.,Ltd.)
〒626-0071 京都府宮津市字由良949
見学時間:9:00-17:00
定休日:毎週水曜日、年末年始
交通アクセス 
① JR京都駅から特急で西舞鶴駅、または宮津駅。京都丹後鉄道に乗り換え、丹後由良駅下車、徒歩約7分。(所要時間目安:約120分)
② JR京都駅から高速バスで西舞鶴駅へ。京都丹後鉄道西舞鶴駅から丹後由良駅下車、徒歩約7分。(所要時間目安:約150分)

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