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1615年創業の綿布商「永楽屋」が明治から昭和初期にかけてつくった手ぬぐいを展示しています!
細辻伊兵衛美術館は、⽇本最古の綿布商として400年余り続く永楽屋の⼗四代続く当主の名「細辻伊兵衛」を冠した美術館です。主な展⽰品である「⼿ぬぐい」は、江⼾・明治・⼤正・昭和・平成・令和と6つの時代に渡って永楽屋が各時代の最⾼技術を結集し制作してきた芸術性の⾼い作品であり、当時の現反見本をご覧いただけます。⽇本独⾃の発展を遂げた⼿ぬぐいは、江⼾時代から昭和初期にかけほぼ全ての国⺠に親しまれたアイテムで、時代の⽂化・⾵俗を映してきたデザインも多く、当時の染織技術や歴史的な資料の側⾯も持ちます。
年3~4回の企画展のテーマに合わせて展示する手ぬぐいも変わりますのでお楽しみに!
細辻伊兵衛美術館では、2025年10月28日(火)から2026年1月28日(水)まで『私は昔「モモタロウ」と云われてました』展を開催いたします。
永樂屋で昭和初期頃、年間百柄以上の手ぬぐいを制作していた「百(もも)いろ会」。その中でも昭和七年(1932)に発表された『私は昔「桃太郎」と云われてました』は、とりわけ人気を集めた作品です。一見すると猫のようにも見えますが、実はモチーフは「犬」。足元には猿と雉、背には歌舞伎の隈取りを施した桃太郎を乗せた犬が大きく描かれています。縁起の良さとユーモアを併せ持つこのデザインは、時代を超えて多くの人々に親しまれてきました。今展ではこの『モモタロウ』にまつわるデザインを中心に紹介します。ニッポン画家・山本太郎氏も、この題材をもとに新たな作品を制作。原画やスケッチなど、制作過程の資料も併せて展示します。また初代細辻伊兵衛と親交のあった大石内蔵助にちなむ「忠臣蔵」意匠の手ぬぐいや、昭和十年(1935)に制作された「京の年中行事シリーズ」も紹介します。こちらは、十世細辻伊兵衛の依頼により画家・中島荘陽氏が京都の年中行事を後世に伝えるために描いた十二ヶ月の図案を、当時手ぬぐいに染色し、発表したものです。今回は現当主・十四世細辻伊兵衛が、その復刻版を屏風に仕立てた作品を展示いたします。
2階展示室では創業410周年を記念して永樂屋が新たに制作した手描き京友禅スカーフなどを初公開。410年の歴史と新たな創造が交差する特別展を、ぜひお楽しみください。
1階 展示風景
美術館 外観
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