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京都から奈良へは1時間以内でアクセスでき、奈良の主要駅周辺には人気観光スポットが点在しているため、日帰り観光にもピッタリです。
この記事では、京都駅から奈良駅への行き方を中心に、知っておくと便利な情報や奈良の訪れるべき人気スポットを紹介していきます。
京都から奈良へ日帰り観光する予定がある方は、ぜひ参考にしてください。
京都と奈良は直線距離で40kmほど離れており、交通手段によって異なりますが、基本的に1時間以内で移動が可能です。
行き来しやすく宿泊せずに往復できるため、多くの旅行者が京都発の日帰り観光先として奈良を選んでいます。
実際に、旅行サイトやガイドブックでも、奈良への日帰り旅行プランが数多く紹介されているほどです。
奈良の主要観光スポットは「奈良公園」を中心に半径1km圏内に集中しており、近鉄「奈良駅」を起点に徒歩10~20分ほど、またはバスでひと通り巡れるコンパクトさも魅力です。
短時間で京都よりも古い都の風情をじっくり楽しめるのが、京都から奈良を日帰りで訪れる大きなメリットでしょう。
主要観光スポットが駅周辺に集中しているのも奈良の魅力
奈良観光の主要駅は、宿泊施設が多く拠点として便利なJR「奈良駅」と、観光の利便性が高い近鉄「奈良駅」の2つです。
近鉄「奈良駅」は奈良公園まで徒歩約10分とアクセスが良く、そのまま園内を散策しながら「東大寺」「興福寺」「春日大社」などの名だたる社寺を巡れます。
また、「薬師寺」「平城京跡」といった世界遺産も近鉄線沿いにあり、観光プランが組み込みやすいのもメリット。
一方、近鉄「奈良駅」と約900m(徒歩約15分)離れているJR「奈良駅」は周辺に観光スポットが少なく、初めて訪れる方には不便に感じるかもしれません。
特に日帰りで奈良を観光する場合は近鉄「奈良駅」を起点にプランを立てると、移動時間を短縮でき、より多くの観光スポットを巡れるでしょう。
奈良観光の起点となる近鉄奈良駅
京都を起点とした日帰り観光として「京都駅」から、「奈良駅」への行き方を紹介していきます。
それぞれ最も安い手段と早い手段を紹介するので、観光プランと照らし合わせて最適なルートを見つけてください。
近鉄「京都駅」から近鉄特急を利用して近鉄「奈良駅」へアクセスするのが、最も早い移動手段です。
ただ、近鉄特急は追加で特急券が必要なため、所要時間が約10分しか変わらず、乗車券のみで行ける急行の利用も検討しましょう。
近鉄「奈良駅」まで乗り換えなしで行ける、特急・急行の運行本数はいずれも1時間に1~2本と少ないので、事前にスケジュールをしっかり立てることをお勧めします。
※2025年7月時点の情報
近鉄「京都駅」から近鉄「奈良駅」へ向かうなら、観光特急「あをによし」の利用も検討してみましょう。
観光特急「あをによし」は、大阪・奈良・京都を結ぶ近畿日本鉄道の観光特急列車です。
原則木曜日を除いて毎日運行しており、京都駅から近鉄奈良駅への所要時間は約35分、片道運賃は1,490円(ツインシート2名利用時、1名の場合は+370円)です。※乗降駅、利用人数およびシートで変動
“くつろぎの歴史旅”をコンセプトに、正倉院の宝物や天平文様をモチーフにした内外装デザインが特徴で、乗車後すぐに奈良の情緒が感じられる上質な空間が広がります。
様々な工夫が施された車内では、大きなガラス窓から風景を楽しめるほか、特注シートの座席が移動時間を快適にしてくれます。
さらに、限定のデザート・オリジナルグッズを購入できるのも魅力のひとつです。
上質な空間で楽しむ京都から奈良への旅
JR「京都駅」からJRみやこ路快速を利用して、JR「奈良駅」へアクセスする移動手段が、最も運賃が安くなります。
ただし、平日・土日祝ともに9時~17時の時間帯に最大2本しか運行していません(原則毎時7分発と37分発)。
該当時間帯以外に移動したい場合は、JR奈良線・奈良行の快速・区間快速・普通のいずれかに乗りましょう。
運賃は同じですが、所要時間は55分~1時間10分かかります。
※2025年7月時点の情報
京都から奈良へアクセスする際に知っておくと便利な情報を3つお伝えします。
いずれも移動を快適かつお得にしてくれる情報なので、旅行前にしっかりと押さえておきましょう。
滞在時間・予算・体力を少しでも多く観光に使えるように、これらの情報を積極的に活用してください。
「Suica」や「ICOCA」といった交通系ICカードは積極的に活用しましょう。
近鉄線・JR線はもちろん、京都・奈良の各交通機関でも使えるので、毎回切符を買うよりも移動が格段にスムーズになります。
鉄道・バスだけでなく、提携のコンビニエンスストアや自動販売機、観光施設の入場料などにも利用できるため、旅行中の様々な場面で役に立つはずです。
カードをかざせば支払いが自動で行われ、運賃・料金の細かい計算が不要になるのもメリットですね。
交通系ICカードを持っていない場合は、各駅の自動券売機・駅窓口で購入することになります。
また、近鉄・阪急・阪神・OsakaMetroなら、クレジットカードのタッチ決済も利用可能。
「リップルマーク」が付いたVISA・JCB・銀聯(UnionPay)に対応しているだけでなく、カードによる支払いの設定を済ませたスマートフォンも利用できます。
移動時のストレスを減らしてくれる交通系ICカード
「KINTETSU RAIL PASS」とは、近畿日本鉄道が提供する観光を目的とした訪日外国人限定の特別乗車券です。
対象の周遊エリアによって4種類(1日間パス・2日間パス・5日間パス・5日間プラスパス)に分かれています。
それぞれ範囲は異なりますが、近鉄線全線(特急は追加で特急券が必要)、伊賀鉄道線および奈良交通・三重交通バスが乗り放題となります。
大阪・奈良・京都・三重・名古屋をお得かつ便利に巡れるだけでなく、全てのパスに沿線の観光施設で使える特典が付いているのも嬉しいポイントですね。
もちろん、近鉄「京都駅」から近鉄「奈良駅」へアクセスする際にも利用できます。
京都・奈良だけでなく関西地方の周遊に活用できる特別乗車券
京都・奈良に限りませんが、日本では平日の朝夕に通勤ラッシュ(7時~9時)と帰宅ラッシュ(18時~19時)があり、電車は非常に混雑します。
この時間帯は車内だけでなく、駅構内も人であふれ、移動しづらくなります。
また、混雑した電車での移動は思ったよりも、体力を消耗します。
日中(10~12時京都発)や、夕方(15~17時奈良発)も観光客で混み合いますが、通勤・帰宅ラッシュほどの混雑にはなりません。
ただし、土日祝日や春・秋の行楽シーズンは、日中や夕方でもかなり混み合うため、快適に移動したい場合は、早朝のうちに京都から奈良へ向かうのがお勧めです。
混雑する時間帯をなるべく避けて移動の負担を減らそう
ここからは、奈良の魅力が詰まった6つの人気観光スポットを紹介していきます。
世界遺産「古都奈良の文化財」の構成遺産に含まれている建造物をはじめ、どれも奈良観光では必ず押さえておきたい名所ばかり。
JR「奈良駅」・近鉄「奈良駅」からアクセスしやすく、短時間で巡れるのも嬉しいポイント。
5.11㎢の広大な敷地に、歴史的建造物と自然が調和した美しい光景が広がる「奈良公園」。
「奈良の大仏」で知られる「東大寺」や、古来より多くの信仰を集めてきた「春日大社」など、奈良の主要観光スポットが集まる場所です。
春は桜、秋は紅葉と四季折々の風景を楽しめるのも魅力のひとつ。
春日大社の神の使いとされる約1,300頭のシカが自由に歩き回る様子も印象的。
鹿せんべいを買って、愛らしいシカたちと触れ合いながら散策してみましょう。
近鉄「奈良駅」から徒歩で約10分とアクセスも良好です。
鹿と触れ合えるのも奈良公園の魅力
奈良公園の中心にそびえる「東大寺」は、奈良を代表するお寺のひとつです。
特に世界最大級の木造建築「大仏殿」、高さ約15mの「盧舎那仏坐像(奈良の大仏)」が有名。
壮大なスケールと繊細な手彫りの表情が生み出す、荘厳な雰囲気に圧倒されるでしょう。
境内には金剛力士像が立つ「南大門」、お水取りで知られる「二月堂」をはじめ、国宝・重要文化財が満載で、平安・鎌倉期の建築美を存分に楽しめます。
アクセスは、JR「奈良駅」または近鉄「奈良駅」から市内循環バスに乗車し、「東大寺大仏殿・春日大社前」で降車後、徒歩約5分だ。
東大寺の代名詞とも言える盧舎那仏坐像
1,200年以上の歴史を誇る「春日大社」は、荘厳な朱塗りの社殿が美しい神社です。
20年ごとに社殿を建て替える「式年造替」によって創建当初の姿が今に伝えられています。
平安時代(794年~1185年)末期より奉納され続けてきた、約3,000基の燈籠も必見です。
2月と8月に「中元万燈籠」が行われ、無数の灯りが参道を幻想的に演出します。
JR「奈良駅」もしくは近鉄「奈良駅」から奈良交通バス・春日大社本殿行に乗車し、「春日大社本殿」で降車後、すぐの場所にあります。
朱塗りの美しい社殿が特徴の春日大社
奈良公園の一角に佇む「興福寺」は710年創建の古刹です。
まず目を引くのが高さ約50mの国宝「五重塔」で、奈良のシンボルとして親しまれています。
春と秋には柔らかな光に包まれ、朱塗りの塔身が青空や紅葉に映える姿が印象的です。
2018年に約300年ぶりに再建された「中金堂」は押さえておきたい建造物のひとつ。
また、興福寺に伝わる数多くの国宝・重要文化財が収蔵されている「国宝館」も外せません。
天平文化を代表する仏像「阿修羅像」をはじめ、平安・鎌倉期の貴重な寺宝を贅沢に味わえます。
アクセスは近鉄「奈良駅」から徒歩で約5分です。
興福寺にそびえる国宝・五重塔
「唐招提寺(とうしょうだいじ)」は、高僧・鑑真和上(がんじんわじょう)が建立した律宗の総本山です。
奈良時代(710年~794年)創建の金堂建築として唯一現存する「金堂」を筆頭に、国宝・重要文化財の遺構が数多く残っています。
現在も天平文化の荘厳な雰囲気をとどめており、静寂に包まれた境内を巡れば心が落ち着くような体験ができるでしょう。
アクセスは、JR「奈良駅」または近鉄「奈良駅」から奈良交通バス・奈良県総合医療センター行に乗車し、「唐招提寺」で降車後、徒歩1分で着きます。
奈良時代創建の金堂建築が残る唐招提寺の金堂
「ならまち」は、江戸時代(1603年~1868年)から明治時代(1868年~1912年)にかけての面影を色濃く残す、情緒あふれるエリアです。
伝統的な町屋・寺院・石畳の路地といったフォトジェニックな光景が街並みに広がっており、歩いているだけでタイムスリップしたような気分を味わえるでしょう。
また、古い民家を改装したカフェやギャラリー、伝統工芸品を扱う工房が点在しているので、町家見学とともに食べ歩き・ショッピングも楽しめます。
アクセスは近鉄「奈良駅」から徒歩で10分~15分です。
古い街並みを散策できる「ならまち」
奈良は京都・大阪の両都市から近く、それぞれの主要駅から奈良駅まで直通電車が運行しています。
以下の通り、いずれも日帰り観光が可能な距離で所要時間もほとんど変わりません。
スケジュール・予算に余裕があれば3府県を巡れます。
その場合は、関西国際空港のある大阪を拠点に選ぶと良いでしょう。
※2025年7月時点の情報
※2025年7月時点の情報
この記事では、京都から奈良へ日帰り観光する予定のある方に向けて、京都から奈良への行き方を中心に、様々な情報を紹介してきました。
京都から奈良へは、多く見積もっても1時間あれば移動できます。
ぜひ奈良にも足を伸ばして、かつて日本の中心として栄えた古都の歴史的建造物や文化遺産を満喫してください。