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歴史と伝統が息づく「京都」を訪れるなら、絶品グルメを筆頭に多彩な魅力を持つ「大阪」にも足を延ばしみてはいかがでしょうか。
両都市の距離は近く、30分程度でアクセスできるため、日帰り観光も可能です。
この記事では、京都から大阪への行き方をエリア別に、見どころと合わせて紹介していきます。
大阪の人気スポットがどのエリアにあり、どのように行けば良いかがわかるので、旅行プランを立てる際に役立つはずです。
京都と大阪は隣接しており、様々な交通手段で気軽に行き来できます。
その中でも最もお勧めなのが、在来線を利用したアクセスです。
下記の表の通り、所要時間に大きな差はないものの、在来線なら運賃を他の手段の半分以下に抑えられます。
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
在来線は運行本数が多く、乗り換えが不要な点も大きな魅力です。
京都・大阪間は在来線での移動がお勧め
大阪は各エリアに人気観光スポットが点在しているため、どのエリアへ行くのかを事前に決めておくことが重要です。
まずは、これから紹介する主要エリアの魅力と人気観光スポットを参考に、まずは目的地とするエリアを決めましょう。
大阪の各エリア間の移動もしやすいため、1日で複数エリアを巡ることも可能です。
キタエリアは、JR「大阪駅」や阪急・阪神「梅田駅」を中心とする、関西最大級の繁華街です。
高速ビルが立ち並ぶ一帯には、「グランフロント大阪」や「HEP FIVE」などの大型商業施設が集まり、洗練された雰囲気が漂っています。
梅田スカイビルの「空中庭園展望台」からは、大阪の市街地を一望でき、夜景スポットとしても人気。
多彩な歓楽街も魅力のひとつで、北新地には高級割烹が並ぶ料亭街が広がり、大人の社交場として知られています。
一方、梅田の地下飲食街にはリーズナブルな居酒屋も多く、昼夜問わず賑わいを見せます。
大阪駅前は再開発が進んでおり、エンタメ施設やホテルが次々とオープンしているため、訪れる度に新たな魅力に出会えるエリアです。
大阪駅・梅田駅を中心とするキタエリア
キタエリアの主要駅である大阪駅への行き方をご紹介。
大阪駅は大阪市内外のスポット、神戸や奈良へのアクセスに優れており、旅行の拠点としても便利です。
京都駅から大阪駅へは、乗り換えなしで移動できる「JR京都線(東海道本線)」の利用が最もお勧め。
片道運賃は580円。新快速を使えば約30分、快速や普通列車でも50分ほどで到着します。
大阪駅へアクセスする際に知っておきたいのが、大阪駅と梅田駅との違いです。
両駅はほぼ同じ場所にありますが、路線ごとに駅名や場所が異なるため、初めて訪れる人には分かりづらく感じることもあるでしょう。
特に「梅田駅」と名のつく駅は5つあり、それぞれ異なる路線・運営会社によって運行されています。
間違えずに目的の駅を利用するには、駅名だけでなく路線名までセットで覚えておくことがポイントです。
なお、阪急電鉄と阪神電鉄はいずれも「大阪梅田駅」という同じ駅名ですが、それぞれ異なる場所にあるため、利用時は注意が必要です。
キタエリアの移動拠点となる大阪駅
ミナミエリアは、道頓堀・心斎橋・なんばを中心に、グルメ・ショッピング・エンターテインメントが集まる大阪屈指の繁華街です。
活気と多様性にあふれ、国内外から多くの観光客が訪れる人気のエリアです。
道頓堀では、グリコサインやくいだおれ人形、派手なネオン、ユニークな看板が並ぶ、大阪らしい雰囲気を楽しめます。
また、「心斎橋筋商店街」と「アメリカ村」は流行の発信地として知られ、個性的なショップが若者の心を掴んでいます。
ミナミエリアの主要スポットを巡るには、各線「難波駅」、大阪メトロ御堂筋線「心斎橋駅」を起点にするのがお勧めです。
大阪らしい景色が広がるミナミエリア
ミナミエリアを観光するなら、その中心地である「難波」を目的地にすると良いでしょう。
難波には「難波(なんば)」と名が付いた駅が7路線4駅あり、京都駅から複数の手段でアクセスできます。
4つの難波駅は地下街や地上通路で繋がっているため、初めて訪れる人は迷ってしまうことも少なくありません。
そのため、駅名だけでなく、使用する路線名までセットで覚えておきましょう。
京都駅から難波へ向かう場合は、OsakaMetro御堂筋線の「なんば駅」を目指すのがお勧めです。
※2025年6月時点の情報
大阪市のほぼ中央に位置する天王寺エリアは、梅田や難波と並んで大阪の中核を担うエリアです。
関西屈指の巨大ターミナル「天王寺駅」と近鉄南大阪線「大阪阿部野橋駅」が主要駅で、主要駅から市内各地へのアクセスも良好です。
駅周辺には、高さ300mを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」をはじめ、多彩な施設が集まり、1日中遊べるスポットが満載。
聖徳太子(しょうとくたいし)が建立したと伝わる「四天王寺」、見どころ満載の「天王寺公園」など、歴史や豊かな自然に触れられる文化的なスポットが多いのも特徴です。
さらに、路面電車の軌跡が残るレトロな繁華街「新世界」では、ディープな下町情緒に触れながら大阪グルメも楽しめます。
大阪の多彩な魅力に触れられる天王寺エリア
天王寺エリアを目指すなら「天王寺駅」へ向かうのがお勧めです。
あべのハルカスや四天王寺、新世界といった人気観光スポットへアクセスする際にも便利な場所にあります。
また、天王寺駅から徒歩圏内にある大阪阿部野橋駅を含めると、全7路線が乗り入れる交通の要所となっており、大阪市内各地はもちろん、関西国際空港や奈良方面へのアクセス拠点としても活用されています。
京都駅から天王寺駅へ向かう場合は、JR在来線を利用するのが最も分かりやすいルートです。
※2025年6月時点の情報
ベイエリアは、海沿いの開放的な雰囲気と多彩なレジャー施設が魅力の観光エリアです。
特に有名なのが、映画の世界に没入できるアトラクションやショーが楽しめる「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」です。
その他にも、世界最大級の水族館「海遊館」、大阪の街並みを一望できる「天保山大観覧車」、大阪港を周遊するクルーズ船「サンタマリア」など見どころが尽きません。
アクセスの中心となるのは、大阪メトロ中央線「大阪港駅」、JRゆめ咲線「ユニバーサルシティ駅」ですが、エリアは大きく5つの区域に分かれているため、目的によって起点とすべき駅は変わります。
また、2025年4月13日から2025年10月13日までは、ベイエリアの夢洲(ゆめしま)にて「2025大阪・関西万博」が開催されています。
多くのレジャー施設が集まるベイエリア
ベイエリアに位置するユニバーサルシティ駅は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの最寄り駅です。
メインゲートまでは徒歩わずか3分。周辺にはオフィシャルホテルもあるため、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ訪れる際には、ほとんどの人がこの駅を利用しています。
京都駅からユニバーサルシティ駅へ向かう場合は、コストと所要時間のバランスを考えると、以下の行き方がお勧めです。
※2025年6月時点の情報
ベイエリアの海遊館を目指す場合は、大阪港駅を目指すのがお勧めです。
大阪港駅の1番出口から海遊館には徒歩で約5分。天保山大観覧車にも歩いて5分ほどでアクセスできます。
京都駅から大阪港駅へ向かう場合は、JR在来線と地下鉄を利用するのが最も分かりやすいルートです。
※2025年6月時点の情報
京都市と大阪市は50kmほど離れており、レンタカーでは約1時間~1時間30分(高速道路利用時)で移動できます。
日帰りであれば車・ガソリン代・高速代を含めて10,000円前後、大阪で乗り捨てる場合はワンウェイ料金(4,000円〜)が追加で必要です。
レンタカーは家族やグループでの旅行、自分たちのペースで巡りたい人、郊外の観光地を訪れる人にお勧めです。
プライベートな空間が確保されるため、移動中も旅の一部となるでしょう。
一方で、都市間の移動だけなら在来線の方が早いうえに安く、レンタカーだと市中心部の観光はかえって不便です。
駐車場を探す手間、駐車代のコストもかかり、大阪での運転は難しいので訪日観光客にはデメリットが多いでしょう。
混雑により想定より時間がかかるケースがあるのもデメリットのひとつ
京都から大阪へアクセスする際に知っておくと便利な情報を3つお伝えしましょう。
これらを押さえておけばお得かつ快適に移動や観光ができます。
より有意義な滞在になるはずなので、積極的に活用してください。
「JAPAN RAIL PASS」は、JRグループ6社が共同で提供している訪日観光客向けの特別な乗り放題パスです。
7日間・14日間・21日間用の全3種類があり、購入期間中は日本全国の一部を除くJR鉄道・JRバス・JRフェリーに何度でも乗車できます。
対象は短期滞在ビザ(観光目的・90日以内)で入国した外国人旅行者と、一定の条件を満たした海外在住の日本人のみで、利用時にパスポートや証明書類などの提示が求められます。
出発前に公式サイトや自国の認定旅行代理店で引換証を事前購入し、日本到着後に指定の窓口にてパスを受け取るのが一般的な流れです。
京都から大阪への移動にも利用は可能ですが、新幹線「のぞみ」は適用外なので新大阪駅に行く際は気をつけてください。
関西地方の周遊にも活用できるJAPAN RAIL PASS
交通系ICカードとは「Suica」や「ICOCA」 など、全国の鉄道・バスで共通して使える非接触型電子マネー機能付き乗車券です。
京都〜大阪間のJRと私鉄主要路線はすべて対応、提携のタクシー・自動販売機をはじめ様々な場所で使えるため、旅行中に1枚持っていると便利です。
各駅の自動券売機で購入でき、カード発行時に預かり金としてデポジットが500円かかりますが、返却すれば戻ってくるので実質0円と言えるでしょう。
チャージは駅の自動券売機かコンビニ(一部を除く)から、画面もしくは店員の指示に従えばできます。
利用時はカードを改札機の読み取り部にタッチすれば自動的に運賃が支払われ、エラーや残高不足の場合は赤ランプで知らせてくれます。
その他にも移動を便利かつお得にしてくれる乗車券は、以下ページから検索できるので、ぜひ探してみてください。
関西地方への旅行を便利にしてくれる交通系ICカード
日本では地域に関わらず、平日朝の7時~9時に通勤ラッシュ、18時~19時に帰宅ラッシュが始まり非常に混雑します。
この時間帯は基本的に満員電車となり、車内だけでなく駅構内もたくさんの人であふれるので身動きが取りづらくなります。
慣れていない訪日観光客はストレスを感じやすいため、車内にゆとりがある11時~16時もしくは19時30分以降に移動するのがお勧めです。
土日祝日は観光客で日中に主要駅が混み合うことが多いですが、平日ほどの通勤ラッシュまではいきません。
電車が混雑する時間帯を避けて移動する観光プランを
京都・大阪旅行を検討中の方は、利便性の高さから京都市内と大阪市内にあるホテルを宿泊先に選ぶことが多いでしょう。
ただ、どちらも特に観光シーズンは、混雑し忙しない雰囲気が漂うため、ゆっくり休むには不向きです。
これから紹介する2つのエリアなら、都会の喧騒から離れてゆっくりと寛げるため、宿泊先にピッタリ。
大阪市・京都市以外に泊まることも、ぜひひとつの選択肢として検討してみてくださいね。
京都に泊まるなら、京都駅へ約10分でアクセスできる滋賀県大津市への宿泊をお勧めします。
大津市は、日本最大の湖「琵琶湖」の南西岸に広がる自然と歴史が調和したエリア。
かつて都が置かれた古都でもあり、世界文化遺産「比叡山延暦寺」をはじめ、由緒ある神社仏閣が点在し、日本の歴史や信仰の深さにも触れられます。
また、「比叡山」や「比良山」などの山々にも囲まれ、湖と山の両方の景観を楽しめるロケーションも魅力のひとつです。
温泉宿もあり、四季折々の風景に包まれながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
自然と歴史が調和した場所でゆったりとした時間を過ごせる大津市
大阪に泊まるなら、南海線「なんば駅」に約10分でアクセスできる大阪府堺市への宿泊をお勧めします。
大阪市に次ぐ人口・面積を誇る都市である堺市の最大の見どころは、世界文化遺産「仁徳天皇陵古墳」です。
日本最大の前方後円墳で、その全長は約486m。外周を1周するだけでも約1時間かかります。
その他にも、44基もの古墳が現存しており、古代日本の歴史を肌で感じられるはずです。
伝統文化に触れたい方は、茶人・「千利休(せんのりきゅう)」や茶道に関するスポットを巡るのもお勧め。
子供連れなら、四季折々の花や動物との触れ合いが楽しめる「ハーベストの丘」に訪れるのも良いでしょう。
仁徳天皇陵古墳をはじめとする古墳が点在する堺市
この記事では、京都から大阪へのアクセスを主要エリアごとに見どころと併せて紹介してきました。
両都市は電車で約30分と近い距離にありながら、街の雰囲気や魅力が大きく異なるので一緒に巡って違いに触れるのがお勧めです。
スケジュール・予算に余裕がある方は京都市内・大阪市内だけでなく、郊外にも足を運んで存分に旅行を楽しみましょう。