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「東京」と「大阪」は、国内外の観光客から高い評価を受ける人気の観光地です。
どちらも日本を代表する大都市ながら、街の魅力や雰囲気には明確な違いがあります。
異なる観光体験を求めて、両都市を訪れる旅行を検討中の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、東京から大阪へのアクセスを交通手段別に紹介していきます。
それぞれの費用・所要時間・特徴をまとめているため、最後まで読めば自身に合った移動方法が見つかるでしょう。
東京から大阪には様々な方法でアクセスができます。
まずは、最も費用が安い手段と最も移動時間が短い手段を以下の表にまとめました。
結論を先に伝えると所要時間・快適性重視なら「新幹線」、コスト重視なら「高速(夜行)バス」を選ぶのがお勧めです。
もちろん、それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご自身が何を優先に考えるかで最適な移動手段は異なります。
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
基本的には日本旅行のオフシーズン、特に平日は高速バスと飛行機の費用が安くなる傾向にあります。
具体的には、以下がオフシーズンとなります。
その中でも、特に6月は費用が安くなる傾向が強いです。
ただ、東京と大阪を繋ぐ東海道新幹線の指定席特急料金はオン・オフどちらのシーズンでも、あまり料金が変わりません。
オンシーズンなら200円増し、オフシーズンなら200円引きになる程度です。
交通費を安く抑えられる時期を狙うなら6月がお勧め
東京から大阪には様々な方法でアクセスできますが、それぞれ所要時間や価格、快適さなどが大きく異なります。
各手段の特徴を順番に紹介するので、旅行スタイル・ニーズとも照らし合わせて自身に合った移動方法を探すヒントにしてください。
東京の羽田空港からは、関西国際空港・大阪国際空港(伊丹空港)へアクセスできます。
どちらも1時間~1時間30分程度のフライトと交通手段の中では最短で着くため、移動時間自体を短くしたい方にお勧めです。
大きな荷物やスーツケースを預けられ、長距離移動の疲労が少ない点もメリットと言えるでしょう。
費用は搭乗日・航空会社によって変動しますが、基本的に1万円~2万円程度になります。
ただし、保安検査・搭乗手続きの時間まで考慮する場合は、実質的に2時間~2時間30分なので新幹線とあまり変わりません。
各空港の特徴をまとめた以下の表も参考にしてください。
大阪市街地への利便性を優先する人なら大阪国際空港(伊丹空港)へ
関西国際空港から大阪駅までのアクセスは以下の通りです。
本数は15分に1本程度と比較的多いものの、大阪国際空港(伊丹空港)と比べると時間がかかります。
ただ、有料特急のはるか号(30分に1本程度)に乗車すれば、約55分でアクセスできます。
大阪国際空港(伊丹空港)から大阪駅までのアクセスは複数の交通手段がありますが、ここでは利便性の高い空港リムジンバスでの行き方をまとめました。
バスの系統によって大阪マルビル・新阪急ホテル・ハービスOSAKAなど、大阪駅周辺の停留所に停まるので最も近い所で降りてください。
コストを優先したい場合は、大阪モノレール経由で阪急線に乗り継ぐ方法がお勧めです。
東京から大阪へ高速バスで向かう方法は、圧倒的なコストパフォーマンスの高さが魅力です。
片道料金は平日なら3,000円~4,000円に設定されていることが多く、東京(東京駅・新宿駅)・大阪(大阪駅・なんば)ともに乗降場所を選べるのも嬉しいポイントですね。
朝方に到着する夜行便に乗車すれば、宿泊費を節約しつつ移動と睡眠を同時に確保し、観光の滞在時間を最大化できる点もメリットと言えます。
一方で、所要時間は9時間前後と非常に長く、身体への負担の大きさがデメリットです。
車内での自由度も低いため、人によっては想像以上にストレスを感じてしまうでしょう。
時間と体力があり、交通費を抑えたい人にお勧めの選択肢です。
コストパフォーマンスの高さを求める人にお勧めの高速バス
高速バスは人気路線・繁忙期は、満席になりやすいので早めの予約が重要です。
予約時は自分の体格や好みに合ったシートタイプを選び、キャンセルポリシー・規定事項を確認しましょう。
特に車内への持ち込み、トランクルームに預けられる荷物に制限を設けている会社もあるため、気を付けてください。
また、バスは道路状況および天候の影響を受けやすいため、余裕を持ったスケジュールを組むのがお勧めです。
乗車時は一般常識を守れば問題ありません。
走行中の通話を控え、音楽・動画を視聴する際は音漏れに注意、座席をリクライニングさせる時は後ろの人に一声かけると、お互いに気持ち良く過ごせます。
飲食は基本的に可能ですが、アルコール類・臭いの強いものは避けるのがマナーです。
マナーとルールを守って移動中も楽しもう
新幹線は時間・快適性・利便性のバランスが良く、多くの人が利用するお勧めの交通手段です。
大阪府内にはJR「新大阪駅」のみに新幹線が乗り入れ、東京駅もしくは品川駅から直通でアクセスできます。
都市部と都市部を定時運行で繋ぐため移動が便利、到着後すぐに観光を始められるのも魅力です。
以下の通り、停車駅数と所要時間によって3種類に分かれており、最速で行ける「のぞみ」は10分に1本と運行本数が多いのもメリット。
その反面、運賃が高額で週末・夏季休暇といった繁忙期は混雑し、自由席だと座れない可能性もあります。
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
※2025年6月時点の情報
到着後すぐに観光を始められるのも新幹線を利用するメリット
新幹線に乗るには「乗車券(乗車区間に対する券)」と「特急券(新幹線に乗るための券)」の2種類の切符が必要です。
さらに特急券は、座席位置をあらかじめ指定する「指定席特急券」と、空いている席を自由に選べる「自由席特急券」に分かれています。
上述の表では自由席が13,870円でしたが、これは乗車券8,910円、自由席特急券4,960円の合算となります。
切符は券売機、旅行代理店、公式サイト、駅にある「みどりの窓口」から購入可能。
改札通過時は乗車券と特急券の2枚を重ねて入れ、忘れずに回収してください。
新幹線の改札口は在来線と異なるので、間違えないように注意しましょう。
ホームに到着したら、電光掲示板やアナウンスで自分の列車名(のぞみ〇号、ひかり〇号など)と停車番線を確認します。
指定席の場合は切符に印字された該当の号車列へ向かい、自由席の場合は早めに自由席エリアに並んでおくと安心です。
在来線と新幹線の改札口は異なるので注意しよう
新幹線には30kg以下の手荷物を2個まで無料で持ち込めます。
ただし、縦・横・高さの合計が160cm~250cmものは「特大荷物スペースつき座席」か「特大荷物コーナーつき座席」の予約が必要です。
座席利用に追加料金はかかりませんが、予約しなかった場合は1,000円の手数料が発生します。
ただ、2025年7月1日から当面の間は、試行的に一部のデッキ部に設置されている「特大荷物コーナー」を予約なしで荷物置き場として利用できます。
試行期間中は「特大荷物コーナー付き座席」を予約できないため、特大荷物を持ち込む際は、「特大荷物スペース付き座席」を予約してください。
なお、ベビーカー・スポーツ用品などの一部は例外あり、250cmを超える荷物は持ち込みできません。
車内での過ごし方・マナーは在来線に乗る時と基本的に同じです。
大きな声での会話や他の乗客の迷惑になる行為は控え、通話は車両の端で短時間に留めてください。
周囲への気配りをしながら、読書や動画鑑賞などで移動時間を楽しみましょう。
手荷物の持ち込みには制限があるため事前に確認を
新幹線を利用する上でもうひとつ知っておきたいのが、新大阪駅と大阪駅の違いです。
新幹線が停車する新大阪駅があるのは、大阪の中心部からは少し離れた場所。
大阪の中心部にあるのは大阪駅で、大阪市内外の移動拠点となります。
新大阪駅から大阪駅へは、JR京都線(東海道本線)もしくはJRおおさか東線で約5分です。
新幹線の停車する新大阪駅
東京駅から大阪駅に行く時は、在来線のみを使ったアクセスも選択肢のひとつに入ります。
新幹線よりもコストが安く、沿線風景をじっくりと眺められるのが魅力です。
途中下車すれば観光地に立ち寄ることも可能なので、移動自体も旅行の一部として満喫できます。
しかし最短でも8時間以上はかかり、乗り換えも多いため、不慣れな訪日観光客には心身ともに負荷が大きいでしょう。
荷物が多いといっそう移動が大変で、混雑する時間帯は座れない点もデメリット。
時間に余裕があり交通費を抑えたい人、数日かけて列車の旅を楽しみたい人にお勧めです。
※2025年6月時点の情報
グループ旅行で自由度の高い旅行を楽しみたい人は、レンタカーを借りて東京から大阪に向かうのも良いでしょう。
公共交通手段と違い、時刻表や周囲に配慮することなく、プライベートな空間で移動できます。
途中での立ち寄りも可能で、目的地に直接行けるので快適性という観点では最も高いかもしれません。
ただし、長距離運転による疲労と渋滞リスクは大きなデメリット。
特に初めての土地、高速道路での運転は慣れていないと体力・精神的に厳しく、交通ルールへの順応も必要です。
※2025年6月時点の情報
外国人が日本でレンタカーを利用するには、有効な自国の運転免許証と公式日本語翻訳文(または国際運転免許証)が必要です。
免許証の種類や国によっては運転できないこともあるため、出国前の確認をお勧めします。
パスポート・クレジットカードも必要になるケースが多いので持っていると安心です。
借りる時は保険内容と車両状態をチェック、返却時は燃料を満タンにするのが一般的な流れです。
また、日本の交通ルールとして「左側通行」・「歩行者優先」・「全席シートベルトの着用義務」・「路上駐車禁止」は必ず覚えましょう。
万が一事故やトラブルが発生した場合は、すぐに警察(110番)とレンタカー会社に連絡し、指示に従って行動してください。
日本の交通ルールと車を借りるために必要なものを確認しておこう
「JAPAN RAIL PASS」とは、JRグループが提供する訪日外国人専用の特別乗車券です。
日本全国のJR線や一部の路線バス、フェリーなどが乗り放題になるお得なパスで、7日間・14日間・21日間用の3種類があります。
日本国外の代理店や公式ウェブサイトから引換証を購入し、日本到着後にパスと交換すれば利用できます。
東京から大阪へのアクセスにも使えますが、最短で結ぶ新幹線「のぞみ」は対象外です。
そのため、別途追加料金を支払って「のぞみ」のチケットを購入するか、「ひかり」・「こだま」への乗車のどちらかを選ぶ形となります。
JAPAN RAIL PASSは大阪や関西周遊する際にも利用可能
この記事では、東京から大阪へのアクセスを交通手段別に分けて特徴を紹介してきました。
状況に応じて最適な方法は変わるので、それぞれのメリットとデメリットを把握したうえで事前に計画を立てることをお勧めします。
また、大阪を含む関西地方は短い移動時間で、様々な観光地を巡れることも知っておきましょう。
大阪から京都、奈良、神戸、和歌山は1時間もあれば移動できるため、大阪を起点に関西地方を周遊する旅行プランも検討してみてください。