日本の漫画の神様・手塚治虫ゆかりの地を訪ねる

日本の漫画の神様・手塚治虫ゆかりの地を訪ねる

2020.12.1

「手塚治虫(1928-89)」を知っていますか? あなたの国ではあまり耳なじみがなくても、日本では「日本の漫画・アニメの父」と尊敬を集める国の至宝。没後30年以上経っていても、マンガ・アニメファンじゃなくても、その知名度はとても高く、あなたの好きな漫画家やアニメ制作者もきっと影響を受けているはずです。
『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』『ブッダ』、、、数え切れないほど名作を送り出してきた彼が5歳~24歳まで過ごしたのが宝塚市で、そのメッセージと作品の世界にふれられるのが「手塚治虫記念館」です。

手塚治虫記念館で日本の漫画・アニメの原点を発見

手塚治虫記念館はヨーロッパの古城をイメージした3階建て。ファンにはたまらない原画や資料はもちろん、記念館オリジナル作品などが放映されるシアター、制作したアニメ作品が視聴できるモニターなど、貴重な展示物の目白押しです。興味深いばかりか、1970年代前後に想像していただろう未来風の設定で展示されていて、レトロな未来感が新鮮! いろんな国で刊行された手塚作品約2000冊が自由に閲覧できるライブラリーでは、自分の母語の漫画が見つかりついつい興奮。アニメ制作に挑戦できるコーナーもあり、時間がいつの間にか過ぎていきます。

漫画・アニメというと子供向けだと思いこんでいませんか? でも、手塚治虫の作品には大人向けのものも多いのです。いずれにも今のSDGsにつながるような環境問題、生命倫理、戦争と平和、差別などの問題が提起され、作品を読んだ後は考えさせられるのが魅力の一つです。手塚治虫のメッセージ「自然への愛」「生命の尊さ」に触れられる場所として、漫画・アニメファンじゃなくても、ぜひ訪ねてほしいです。
展示の一つに、手塚少年が野山を駆け巡った頃の宝塚の紹介コーナーがあります。今も現存するスポットが記念館の近くにあるので足を延ばしてみるのもいいかもしれませんが、今日は手塚作品の一つ『リボンの騎士』(男装した少女剣士が活躍する作品)に影響を与えたという、「宝塚歌劇」周辺を散策します!

手塚治虫も歩いただろう、日本のブロードウェイ「花の道」

手塚治虫記念館から交差点を挟んで、はす向かいにあるのが「宝塚大劇場」です。
宝塚市は100年以上前から温泉で賑わい、お客さんたちを楽しませるためにミュージカルを主体とした劇団が1914年に誕生しました。それが「宝塚歌劇」で、その公演が行われるのが「宝塚大劇場」です。この劇団は今も大人気で、日本中にいるファンでいつもチケット争奪戦になるほど。人気の秘密はいくつもあるけど、大きな特徴は「演者が女性だけ」だということ。男役は背が高く中性的な魅力の団員が演じ、女性であることを忘れるほどカッコ良い! まるで『リボンの騎士』の世界です。劇団員になるには専属の養成学校で2年間学ぶ必要があり、その受験や合格発表が毎年ニュースになるほど注目されています。
さて、この劇場から阪急「宝塚駅」までは約400mの1本の道で結ばれています。それが、ここ「花のみち」。観客の通り道だけでなく、大劇場に隣接して養成学校とその寮があることから劇団のスターやスターの卵たちを見かける可能性も。歩きながら、スターはいないかとついキョロキョロしてしまいます。
「花のみち」は手塚治虫が生まれるより前、1924年に整備されたので、きっと手塚治虫も歩いたことでしょう。道には宝塚歌劇の公演をイメージした銅像と共に、手塚治虫が生み出したキャラクター達のレリーフが歩道に埋め込まれています。

漫画と演劇。ジャンルは違えど物語が紡がれてきた宝塚という街の、象徴的な場所がこの「花のみち」です。その名の通り沿道には四季折々の花が植えられ、特に春の桜並木はうっとりする美しさです。花々を楽しみながら、物語の世界に浸ってみるのもおすすめです。

「花のみち」沿いのホテルでスイーツ休憩

散策の途中に、ずっと前から行ってみたかった宝塚ホテルへ。1926年創業で、2020年に移転開業したばかり。「宝塚大劇場」のオフィシャルホテルで館内のあちこちで宝塚歌劇の世界に触れられます。今日のお目当ては1階のラウンジ「ルネサンス」のアフタヌーンティーセット。アフタヌーンティーはイギリスが本場ですが、小さくて可愛いケーキやお菓子がいろいろ食べられるとあって日本でも大人気です。

ここではカボチャの馬車のような3層プレートに、軽食(サンドイッチなど)といくつものケーキやお菓子がセットされ、歓声をあげたくなる可愛さ。写真を撮らずにはいられない! 日本のフルーツは風味豊かで甘く、お菓子の生地は素材が感じられるように甘さ控えめ、細かい飾りやデザインも美しい。日本に来たなら絶対スイーツは食べておくべきです!

帰りの駅で耳を澄ませてみてください

宝塚を堪能した帰りに阪急「宝塚駅」を利用するなら、ぜひ発車時のベルに注意してください。日本では、発車ベルがその土地にちなんだメロディになることがあるようで、阪急宝塚駅では手塚治虫の『鉄腕アトム』のアニメのメロディと、宝塚歌劇のテーマソング『すみれの花咲く頃』です。帰途まで物語の世界♪

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