普通の着物とは一味違う衣装体験。 「山伏」姿で「修験道」の聖地を歩く!

普通の着物とは一味違う衣装体験。 「山伏」姿で「修験道」の聖地を歩く!

2020.2.25

レンタル着物の人はよく見かけるし、もっと個性的で、もっと精神性に触れられるような衣装を着てみたい!という方におすすめしたいのが、「修験道」の聖地である吉野山での「山伏衣装体験」。なかなか着られない装束を着られる貴重な機会で、その装束姿で聖地を歩けば、忘れられない経験に。

近鉄電車の終点「吉野駅」下車で吉野山の麓へ。そこからロープウェイに乗り継ぎ「吉野山駅」下車で、山の中腹の金峯山寺やお土産物やさんで賑わうエリアに到着。写真:(一社)吉野ビジターズビューロー

「修験道」と「山伏」とは

 日本にははるか昔から、山には神様が宿る(または山自体が神様)とする山岳信仰があります。これに仏教と神道が融合してできたのが「修験道」です。神聖とされるいくつかの山の奥深くを修行の場とし、そこで修行する人を「山伏」と呼んでいます。修験道の開祖とされる役行者は、約1300年前に吉野の南にある「大峰山」で神仏の存在を感じ(悟り)、その神仏のお姿を木に刻んで吉野の金峯山寺に祀ったといいます。金峯山寺は始まりの地として、また厳しい修行の場として、今も多くの信仰を集めています。
そんな、修験道の聖地・吉野で、山伏の姿に変身できるのが今回ご紹介するプランです。

山の奥深くに分け入り、行われる修行の様子。一般人も参加できる体験修行は、年に数回、金峯山寺などで募集があります。 ※今回紹介する衣装での修行は禁止です。

個性的な白い装束で山伏に変身!

午前10時、金峯山寺から1㎞ほど南にある「ゲストハウスKAM INN」へ。受付を済ませたら、スタッフに手伝ってもらいながら装束を着用し山伏姿に変身します。着付け時間は約30分。まるで本物のようなしっかりとした作りで、着ただけで身が引き締まる思いです。着替え後は自由行動です。山奥での修行用の装束なだけに身動きがとりやすく、自分の靴を履くので行動範囲も広がりそうです(履きなれたスニーカーなどをおすすめします)。
※この装束を着用しての修行は禁止です。

これが変身用の装束!本格的ですが、本物の山伏とは区別がつく仕様になっています。 写真:(一社)吉野ビジターズビューロー

<吉野山で山伏衣装体験>
■1日1組限定(1~2名想定)
■対応サイズは140㎝~190㎝
■料金は1名8,000円、当日払い(現金のみ)
■レンタルは10時~15時の5時間(10~15時の間で開始・終了時間は変更できますが、着用時間は減少となります)
■8日前までに要予約
■予約・問合せは吉野ビジターズビューローへ
 TEL 0746-39-9237
 E-mail yoshinotour@yoshino-kankou.jp

レンタル時間は5時間。さて、何をしようか。

せっかく山伏姿に変身したのだから、寺社をめぐりながら吉野山を上っていく、疑似修行体験はいかがでしょう。山の中腹(標高297m)に位置する金峯山寺から、標高630mにある金峯神社まで寺社が点在しています。その間の道は基本的に舗装されていますが、坂道がほとんど。頑張って上れば息が切れ、自分を追い込んでいく感覚は修行にも通じるものがあるかも?

金峯山寺の蔵王堂。通常非公開のご本尊を含め多くの仏像が安置されています。写真:(一社)吉野ビジターズビューロー

<おすすめルート>______________
金峯山寺→道沿いにはいろんな店が軒を連ね賑やか(約5分)→
吉水神社→勾配はだんだんときつくなりはじめ、お店もまばらに(約10分)→
竹林院→お店はなくなり、つづら折りの道に突入(約30分)→
吉野水分神社→杉木立に囲まれた細い道が延々と続く。最後、金峯神社の参道は厳しい勾配!(約20分)→
金峯神社に到着!!
吉野の寺社の詳細はこちらhttp://yoshino-kankou.jp/spot/
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山伏の装束だと気合いが入って頑張れる!

吉水神社を過ぎたあたりから厳しめの行程になったものの、緑に囲まれて空気は澄み、時折開ける眺望は高度を上げるにつれて素晴らしくなる! 目的地の金峯神社の境内からの眺めは爽快で、疲れも吹き飛ぶようです。修行には至っていないけど、頑張って上ってきた達成感は、何ものにも代えがたい。ここまで各寺社に立ち寄らず歩きっぱなしなら約1時間。帰りは下り坂なので体力的には楽になるけど、もう疲れた、、、という方には、奥千本口バスから1時間に1本のバスで下山という手もあります。

歩き疲れた体におすすめの名物を2つ。

賑やかなエリアまで帰ってきたら、遅めのランチに「柿の葉寿司」はいかがでしょう。酢飯に鮭やサバの切り身を乗せて柿の葉で包んだお寿司で、この辺りの名物料理です。デザートには「葛切り」をぜひ。葛という植物の根から採ったデンプンで作る麺状の食べ物で、吉野は上質な葛の産地です。極上の絹のように滑らかな舌触りと独特の歯ごたえは体験してみる価値あり!です。葛は薬の原料にもなっているだけに疲れが癒されるかも。
吉野のレストラン情報http://yoshino-kankou.jp/stay/eat.html

柿の葉の香りがほんのり移って風味豊かな柿の葉寿司。写真:(一社)吉野ビジターズビューロー

手前の半透明の麺状のものが葛切り。黒蜜をつけていただきます。

吉野といえば桜の名所!

 吉野は「一目千本」と称され、関西圏のみならず、日本国中に知られる桜の名所です。山裾から順ぐりで上に上っていくように満開となり、1か月近く見ごろが続きます。桜の名所となる起こりも、実は修験道と関わりがあります。修験道の開祖・役行者が悟りを開いた際に仏像を彫ったのが、実は吉野の山桜の木。以降、吉野では桜の木は神聖なものとして大事に守られてきました。さらに、吉野を訪れる人々が信仰の証にと献木するようになり、ついには「一目千本」まで増えたのだそう。吉野の山や里を埋めつくす桜は信仰の篤さの表れと思うと、美しいだけでなく神々しさも感じられるようです。なお、桜の季節ともなると観光客で大変なにぎわいとなり、バスやロープウェイも行列ができるのでご注意ください。

桜の頃の吉野山。奥に見える大きな屋根が金峯山寺です。写真:(一社)吉野ビジターズビューロー

吉野山は山桜が多く、優美な中にも力強さが感じられます。

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